2011年7月15日金曜日

電子書籍コンテンツ需要予測を発表

http://www.ictr.co.jp/topics_20110714.html

    ~ 2013年度にスマホ・タブレット向け電子書籍コンテンツ売上が、従来型携帯電話向け売上を逆転 ~
  • 2015年度の電子書籍コンテンツ市場は1,890億円に (2010年度比2.9倍)
  • 2015年度の電子書籍閲覧端末の市場は745万台に (2010年度比8.2倍)
  • スマホによる電子書籍購入・閲覧は従来型携帯の4~5倍に達している
  • 電子書籍閲覧端末に求める機能は「視認に適した画面サイズ」
 株式会社 ICT総研 (東京都千代田区)は7月14日、電子書籍コンテンツ需要予測に関する調査結果をまとめた。 この調査は、電子書籍閲覧端末、電子書籍コンテンツ関連企業への取材結果に加え、インターネットユーザー1,000人へのwebアンケート調査の結果をまとめて分析したものである。
 なお、本調査における電子書籍コンテンツには、デジタル化された「書籍」、「コミック」、「雑誌」などを含めるものとし、「新聞」は除くものとする。また、電子書籍閲覧端末には、「電子書籍専用端末」と「タブレット型コンピュータ」を含むものとする。
■ 2015年度の電子書籍コンテンツ市場は1,890億円に (2010年度比2.9倍)
 2010年度の電子書籍コンテンツ市場は前年比約10%増の650億円であった。これが2011年度には、14%増の740億円にまで拡大する。内訳をみると、従来型携帯電話向けが微減であるのに対し、スマートフォン/タブレット/電子書籍専用端末向けが19億円から74億円へと拡大し、これが電子書籍コンテンツ市場全体の伸びを牽引する。この潮流は2012年度以降も変わらず、スマートフォン/タブレット/電子書籍専用端末向けは右肩上がりに拡大を続け、2013年度には700億円に達して従来型携帯電話市場(580億円)を逆転する見込み。さらに、2015年度には電子書籍コンテンツ市場全体で1,890億円と、2010年度比2.9倍に達すると予測する。
■ 2015年度の電子書籍閲覧端末の市場は745万台に (2010年度比8.2倍)
 電子書籍閲覧端末の出荷台数規模に目を移すと、2010年度には90万台であったものが2011年度には倍増の195万台にまで増加。その後も順調に増加を続け、2015年度には2010年度比8倍超の745万台まで拡大するものと見込まれる。電子書籍専用端末も順調に台数を増やすが、特にタブレット型コンピュータの出荷台数増加が目覚ましく、この市場を牽引する形となる。タブレット型コンピュータは、電子書籍閲覧という目的だけでなく外出先でインターネットを利用するというニーズにも応えられるため、ネットブック市場からの乗り換えユーザーの受け皿ともなって市場規模を拡大する見通し。
■ スマホによる電子書籍購入・閲覧は従来型携帯電話の4~5倍に達している
 現在、ユーザーはどんな端末で電子書籍コンテンツを購入・閲覧しているのか。ユーザーアンケートの結果によると、従来型携帯電話では電子書籍コンテンツの購入者が2%、閲覧者が3%だったのに対し、スマートフォンでは購入者が8%、閲覧者が13%となった。従来型携帯電話と比べ、スマートフォンユーザーの電子書籍コンテンツ利用率が4~5倍に達していることが読み取れる。また、パソコンやタブレット型コンピュータも10%前後のユーザーが電子書籍コンテンツ閲覧者であることが、結果として判明した。
■ 電子書籍閲覧端末に求める機能は「視認に適した画面サイズ」
 今後、電子書籍閲覧端末を購入するとしたら価格以外に何を重視するか?と尋ねたところ、タブレット型コンピュータでは「文字入力のしやすさ」、「端末スペックの高さ」など、電子書籍を閲覧する端末としてよりもパソコンとして重視されるような項目が求められていることが分かった。。
 一方で、電子書籍専用端末では「視認に適した画面サイズ」を80%の回答者が重視点として挙げた。端末サイズが大きくて文字が見やすいことが最良であるわけではなく、たとえば文庫本ならば文庫本サイズというように、書籍に合わせたサイズを重視しているものと考えられる。

【本調査における定義】
*電子書籍閲覧端末 ・・・ タブレット型コンピュータと電子書籍専用端末を合算したもの。
*タブレット型コンピュータ ・・・ タッチパネル操作が可能なスレート型コンピュータ。
*電子書籍専用端末 ・・・ インターネットに接続可能で、電子書籍閲覧を主目的として設計された端末。
*従来型携帯電話 ・・・ いわゆるガラケー。スマートフォンの定義に合致しない携帯電話を全て含む。
*スマートフォン ・・・Android、iOS 、Windows Mobile、BlackBerry OS、Symbian OSを搭載し、オープンなインターネット網に接続可能な多機能型移動電話。また、携帯電話キャリアが「スマートフォン」としている製品もスマートフォンに含める。
2011年7月14日 電子書籍コンテンツの需要予測表12011年7月14日 電子書籍コンテンツの需要予測表22011年7月14日 電子書籍コンテンツの需要予測表32011年7月14日 電子書籍コンテンツの需要予測表4

2011年7月14日木曜日

Apple社がiTunes App Storeで突然為替レートを変更、国内ユーザーは歓喜、電子書籍ベンダーはパニック気味

http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2568

Apple社(本社:米国カリフォルニア州)は現地時間の7月13日、同社がiPhone・iPad上で運営するアプリ販売ストア「iTunes App Store」の為替レート変更を実施し、その影響で日本国内向けアプリの価格も一斉に下げられた模様。

報道等によると、この為替レート変更はiTunes App Store立ち上げ以来初めてとなるもので、日本時間の今朝未明に実施。結果、昨日115円で販売されていたアプリが今朝からすべて85円に値下げされた状態となっており、実質“3割引きセール”に近い状態になっている。

国内のiPhone・iPadユーザーにとっては朗報だが、出版社各社や電子書籍ベンダーには事前の連絡がなかったため、ちょっとしたパニック状態になっている模様だ。

2011年7月13日水曜日

米Googleが米国版Android Marketアプリを一新、電子書籍ユーザーは原則「Google eBookstore」へ誘導

http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2565
Google社(本社:米国カリフォルニア州)は現地時間7月12日、Android搭載スマートフォンの標準アプリストアである「Android Market」のデザインを一新したことを発表した。

まずは米国版Android Marketアプリからアップデート開始された今回のリニューアルでは、サードパーティ製アプリだけでなく、Google社の電子書籍販売ストア「Google eBookstore」やビデオレンタルサービスにユーザーを誘導することに注力。メイン画面左に「Books」というボタンがあり、それをクリックするとGoogleアカウントにログインした状態のまま、専用ビューワアプリ等を起動することなく、Google eBookstore内のEPUB電子書籍が検索・購入・閲覧できるようになっている。

Google社ではまだ日本国内で電子書籍販売ストア「Google eBookstore」を営業していないため、同様なAndroid Marketのデザインリニューアルがいつ行なわれるのかは不明のままとなっている。

2011年7月11日月曜日

TV番組をそのまま電子書籍に変換するシステム「iPlayer for Kindle」、英国のネットユーザーが趣味で試作

http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2560

英国のあるネットユーザーがTV番組をそのまま電子書籍化するシステム「iPlayer for Kindle」を試験的に構築し、現地関係者の間で評判になっている。

 このシステムを試作したのは、電化製品のホビー改造等を行なっているブログサイト「Frisnit Electronic Industrial」の管理人。同氏はAmazon Kindleなどの電子書籍端末で一般的に使われている電子ペーパーディスプレイが、描画速度の関係でビデオ表示ができない点に不満を持ち、映像コンテンツをなんとか表示させたいと考えた模様。その結果、彼が思いついたのは映像をクローズドキャプション(字幕)と一緒にコマ単位でキャプチャーし、“漫画”方式にPDFページ出力するという方法だった。

 この試作システムは、Linux上でいくつかのフリーソフトやコマンド類を組み合わせたもので、作者自身は商品化する予定はない模様。ただ、新しいタイプの電子書籍自動生産システムとしての可能性もあり、現地出版関係者の間で注目されている。

電子書籍端末出荷台数でNOOKが初の首位に― Kindleの敗因は?

http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1107/11/news064.html

IDCが発表した2011年第1四半期の電子書籍端末出荷で、米Burnes & Nobleが米Amazon.comをかわして首位に。カラー型端末提供の有無が勝負を分けたと思われる。

米調査会社のIDCは7月8日(現地時間)、2011年第1四半期(1~3月)における世界の電子書籍端末出荷に関する調査結果を発表した。タブレット端末出荷に関する調査結果と併せての発表となった。
 レポートによると、同四半期における電子書籍リーダー端末の出荷台数は330万台で、前年同期の約2倍(105%増)。企業別では、米Burnes & Nobleが初めて首位に。米Amazon.comは首位の座を明け渡した。IDCでは、Burnes & Noble首位躍進の理由を2010年11月に発売したカラー版「NOOK」によるものと指摘、Amazon.comが電子書籍リーダー「Kindle」シリーズにカラー版を提供していないことがこの結果につながったとしている。
 なお、IDCは2011年通年の全世界の電子書籍出荷台数を前年比24%増の1620万台と予測している。

 

タブレットPCの出荷数は2012年までに電子書籍リーダを上回るだろう

http://www.dreamnews.jp/?action_press=1&pid=0000035247

米国の市場調査会社インスタット社は出版レポート「タブレットPCと電子書籍リーダ市場分析:市場動向、ユーザ調査、将来予測-Tablet and E-Reader Market Analysis」のプレスリリースにおいて、安い価格と電子書籍コンテンツの拡大によって、世界の電子書籍リーダの出荷数は2015年には4000万に達するだろう、との予測結果を発表しました。

タブレットPCの成功が継続するにしたがって、電子書籍リーダの市場の持続性に疑問がもちあがっている。電子書籍リーダは、熱心な読者にリアルな読書体験を提供しているものの、より幅広い消費者市場においては、ウェブの閲覧や動画、ゲームなどのマルチメディア機能を求められている。

アップル社のiPadのようなタブレットは、このような多機能を利用するには最適で、サプライヤやメーカーにとっては、より大きなビジネスチャンスがある。そのため、タブレットPCは、今年の末には、電子書籍リーダの出荷数を上回るだろうと、米国調査会社インスタット社は予測している。

「この2つの市場では、タブレット市場の方がより強くて継続しそうな市場である。実際、電子書籍リーダのメーカーは、まもなくタブレットタイプのデバイスの製造を開始して、タブレットの流行に便乗しようとするだろう。バーンズ&ノーブルは既に、しばしタブレットと比較されるColor Nookを提供しており、キンドルを提供している電子書籍リーダの雄であるアマゾンは、今年後半にタブレットデバイスを発売して、iPadとの大接戦に拍車がかかるだろう」とインスタット社のシニアアナリストStephanie Ethier氏は語る。


インスタット社は、下記についても調査した。
●インスタット社の調査の回答者である1000人の米国人の内、タブレット所有者は38%、電子書籍リーダーは26%だった 
●安い価格と、電子書籍コンテンツの拡大によって、世界の電子書籍リーダの出荷数は2015年には4000万に達するだろう 
●タブレットPCの出荷数は、電子書籍リーダの出荷数をしのぐだろう 
●タブレットサプライヤの半導体の市場機会は、2015年に138億ドルに達するだろう 
●電子書籍リーダのサプライヤの半導体の市場機会は、2015年に16億ドルに達するだろう 
●これからタブレットを購入する人の60%以上が、Wi-Fiと3Gの両方の接続性を備えたタブレットを購入する 
●2015年には、すべてのタブレット出荷の15%はビジネス市場向けになるだろう

インスタット社の調査レポート「タブレットPCと電子書籍リーダ市場分析:市場動向、ユーザ調査、将来予測 ー Tablet and E-Reader Market Analysis: E-Readers Make Way for Tablets as Worldwide Shipments Take Off」は、下記の項目の調査結果の分析と世界の市場予測を行っている。

●電子書籍リーダの平均価格、販売高、接続性、部品表、半導体収益の地域毎の予測 
●タブレットPCの平均価格、販売高、接続性、OS、画面の大きさ、消費者用とビジネス用、部品表、半導体収益の世界の地域毎の予測

この調査レポートは、インスタット社の情報サービス「Portable and Computing Connected Devices」の一環である。この情報サービスは、Eリーダー、タブレットPC、デジタルフォトフレーム、ポータブルメディアプレイヤ、携帯ゲーム機、パーソナルナビゲーションデバイス、デジタルラジオ、電子おもちゃなどの携帯型の家電製品の分析を提供している。

【調査レポート】
タブレットPCと電子書籍リーダ市場分析:市場動向、ユーザ調査、将来予測 
Tablet and E-Reader Market Analysis: E-Readers Make Way for Tablets as Worldwide Shipments Take Off 
http://www.dreamnews.jp/?action_jump=1&dnpid=0000035247&dnurl=http://www.dri.co.jp/auto/report/instat/in1104759id.htm

アメリカでのタブレット機や電子書籍リーダーの「詳細な」普及状況をグラフ化してみる

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0711&f=it_0711_002.shtml


アメリカの調査機関【PewReserchCenter】は2011年6月27日、定期調査データの一部を再編集したものを発表した。そのリリースによれば、電子書籍購読専用のデジタル機器、いわゆる「電子書籍リーダー」の普及率は1割を超え、12%に達していたことが分かった。概要はすでに【電子書籍リーダー普及率は1割超…アメリカでのタブレット機や電子書籍リーダーの普及状況をグラフ化してみる】でお伝えした通りだが、同リリースでは幾つかの区分ごとのデータも掲載されている。タブレット機や電子書籍リーダーがどのような層に好まれているのかが推し量れる貴重なもののため、今回はこれをグラフ化してみることにする





今調査は2011年4月26日から5月22日において、18歳以上の人に対して電話(固定電話と携帯電話)でRDD形式(RandomDigitDialing、乱数で創り出した番号に電話をかける方法)によって選択された対象に、英語とスペイン語で行われたもので、有効回答数は2277人。固定電話は1522人、携帯電話は755人(うち346人は携帯電話のみの保有)。さらに性別・年齢・教育経歴・人種・使用言語などの各種区分において、アメリカの国勢調査結果に基づいた調整が行われている。



日本では規格が乱立していることや、世界規模では大本命のキンドルが日本国内の書籍向けとしていまだに展開していないこと(【日本語フォントに正式…対応米アマゾンで電子書籍リーダー・キンドルの新型登場。139ドルの廉価版も】にもあるが日本語にはすでに対応済み)もあり、電子書籍の分野はいまだにカオスな状況にある。一方欧米では順調に浸透を続け、既存メディア、特に新聞にとって大きな脅威(あるいは逆に共存相手)となりつつある。
  今調査の結果によると、(調査母体全体に対し・以下同)携帯電話の保有率は8割を超える一方、電子書籍リーダーは12%、タブレット機は8%。まだ少数派だが、確実に普及は進んでいる。
  この普及率について、リリースでは様々な区分に細分化し、個々の普及率を算出している。次のグラフはその区分のうち、日本の事例とも比較しやすい項目に限定して抽出し、再構築したものだ。

全体的に電子書籍リーダーの方が普及率は上なのは前述の通りだが、例えば年齢階層別では「若年層ではむしろタブレット機の方が上」「歳を重ねるにつれて電子書籍リーダーの方が普及率が高くなる」という動きが確認できる。他にも「高学歴・高収入ほど電子書籍リーダーとタブレット機の普及率に差が開くようになる」などの傾向が見てとれる。また、大卒や年収7.5万ドル以上になると、電子書籍リーダーの普及率が2割を超えている点にも注目したい。
  一方、前記事の主題だった「半年で電子書籍リーダーの普及率が2倍に伸びた」という観点から、半年での各層の増減率を計算したのが次のグラフ。
  ごく一部でマイナス値が見られるが、他はほぼプラス。ただしよく見ると、直近データで高い値を示している層(若年層、高学歴、高収入)ほど、伸び率も大きいことが分かる。特に大卒や高収入層における、電子書籍リーダーの伸び方は著しい。また30~49歳における電子書籍リーダー、18~29歳のタブレット機の伸び方も注目に値する。
  家電やデジタル機器が世間一般に普及する際には、最初にコア層(全般的には30~40代の男性、技術に深い関心を持ち、それなりにお金の余力のある人)が飛びつき、色々と使いこなし、口コミで広まっていくという流れが一般的。電子書籍リーダーやタブレット機もまた、そのスタイルを踏襲した流れを踏んでいるようにみえる。
  特に高学歴・高年収層の、中でも電子書籍リーダーの伸びは特筆すべきものであり、今後さらに広範囲へと広がることを予見させるに十分な値といえる。そしてこれらハードの普及は当然ながら、関連する商品(とりわけソフト)市場を活性化させていく。
  これから半年後、電子書籍リーダー・タブレット機がどのような動きを見せて行くのか、非常に気になるところだ。(情報提供:Garbagenews.com)

電子書籍リーダー普及率は1割超…アメリカでのタブレット機や電子書籍リーダーの普及状況をグラフ化してみる

http://www.garbagenews.net/archives/1792321.html

アメリカの調査機関【Pew Reserch Center】は2011年6月27日、定期調査データの一部を再編集したものを発表した。それによると、電子書籍購読専用のデジタル機器、いわゆる「電子書籍リーダー」の普及率は1割を超え、12%に達していたことが分かった。半年前の調査結果6%から、ほぼ2倍の値を示していることになる。

今調査は2011年4月26日から5月22日において、18歳以上の人に対して電話(固定電話と携帯電話)でRDD形式(Random Digit Dialing、乱数で創り出した番号に電話をかける方法)によって選択された対象に、英語とスペイン語で行われたもので、有効回答数は2277人。固定電話は1522人、携帯電話は755人(うち346人は携帯電話のみの保有)。さらに性別・年齢・教育経歴・人種・使用言語などの各種区分において、アメリカの国勢調査結果に基づいた調整が行われている。

日本では規格が乱立していることや、世界規模では大本命のキンドルが日本国内の書籍向けとしていまだに展開していないこと(【日本語フォントに正式…対応米アマゾンで電子書籍リーダー・キンドルの新型登場。139ドルの廉価版も】にもあるが日本語にはすでに対応済み)もあり、電子書籍の分野はいまだにカオスな状況にある。一方欧米では順調に浸透を続け、既存メディア、特に新聞にとって大きな脅威(あるいは逆に共存相手)となりつつある。

今調査の結果によると、(調査母体全体に対し・以下同)携帯電話の保有率は8割を超える一方、電子書籍リーダーは12%、タブレット機は8%でしかない。他のデジタルアイテムと比べ、普及はまだ始まったばかりと表現できる。

↑ 主要デジタル機器保有率(米2011年5月)
↑ 主要デジタル機器保有率(米2011年5月)

しかし過去の調査結果からの推移を見ると、両者とも確実に保有率を積み増している。特に電子書籍リーダーは(直前調査では調査対象外だったものの)この半年間で普及率を2倍にかさ上げしているのが確認できる。

「さようならT-Time、こんにちはHTML5」――ボイジャーが新ビューワを披露

http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1107/09/news007.html


コンテンツを表示した状態でソースをみても、文字要素などは確認できなかった。説明員によると、これは基本的にはイメージ型の表示形態だが、文字属性は別に持っているため、全文検索なども行えるという。

Books in Browsersでは、ソースとなるコンテンツとして、ボイジャーの.bookだけでなく、EPUB 3.0、PDF、TXTに対応するという。EPUB 3.0脅威論など、ボイジャーにはどこ吹く風だ。会場では、動画を埋め込んだコンテンツのサンプルも展示されており、それぞれのフォーマットの特徴を生かせるようにする姿勢が見て取れる。
 同社はこの新たなビューワのβ版を2011年秋にリリース予定だという。これまで.book形式の電子書籍を読むには、例えばPCであればビューワやその関連プラグインなどをインストールする必要があった。そうしたいわばレガシーな環境を捨て、HTML5ベースにかじを切ったというのは非常に興味深いといえる。

ボイジャーが国際電子出版EXPOで新ビューワを披露。T-Timeの表示機能をWebKitに対応させることで、Webブラウザベースのビューワとした。

ボイジャーといえば、出版業界で知らぬものはいないのでないかとさえ思えるほどよく知られた存在だ。特に、同社が手掛ける「ドットブック(.book)」という電子書籍のファイルフォーマットは、講談社、角川書店、新潮社、文藝春秋など、大手版元が採用しており、国内の電子書籍を語る上で欠かすことのできないフォーマットである。
 そんなボイジャーが、7月9日まで東京ビッグサイトで開催中の「第15回国際電子出版EXPO」で、まったく新しい電子書籍ビューワを参考展示している。

読書はブラウザにシフトする

同社はこれまで、Windows、Macintosh向けに電子書籍ビューワ「T-Time」を提供するだけでなく、T-Time Plugin、T-Time CrochetといったWebブラウザ用プラグインも提供し、多様な読書環境を提供してきた。今回の発表は、T-Timeの表示機能をWebKitに対応させたというもの。これにより、HTML5に対応しているWebブラウザであれば、プラグインなどを追加でインストールすることなく、そのままビューワとなる。同社は、Webブラウザを用いたこの新たな読書システムの総称として「Books in Browsers」と名付けている。