2011年7月23日土曜日

楽天の電子書籍サイト「Raboo」、パナソニックが対応端末を発売

http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110722_462444.html

パナソニックは、楽天の電子書籍配信ストア「Raboo(ラブー)」に対応したタブレット型電子書籍端末「UT-PB1」を8月10日から発売する。パナソニックコンシューマーマーケティングの直販サイト「PanaSenseパナセンス」および「Panasonic Selection 楽天市場店」で販売されるほか、「Raboo」の特設ページでも販売される。
「UT-PB1」は、7V型、1024×600ドット、約26万色のタッチディスプレイを搭載した電子書籍端末。Androidベースで開発されたモデルとなり、楽天の「Raboo」専用端末となる。端末はオープンプライスで、「Panasonic Selection 楽天市場店」では3万4800円と案内されている。
本体背面には130万画素のCMOSカメラを搭載し、ステレオスピーカーなども用意されている。端末の記録容量は8GB(ユーザー領域約5.5GB)で、最大32GBのmicroSDHCカードも利用できる。3G通信機能は搭載されておらず、IEEE802.11 g/b/nの無線LANがサポートされる。電子書籍ファイル形式はXMDF形式に対応する。
駆動時間は明るさ最小で最大6時間、最大で約3.5時間。充電時間は、通常充電で約2時間15分となる。大きさは206×133×13.9mmで、重さは約400g。
端末には、約600冊相当の「チラよみ」コンテンツがプリセットされている。これは楽天が提供する体験版コンテンツとなっている。電子書籍機能に加えて、VIERAやDIGAといったパナソニック製AV機器のリモコンアプリ、ブラウザアプリ、メールアプリなど16種類のアプリが搭載されている。Android Marketにはアクセスできない。
楽天は、8月10日より「Raboo」をオープンする。「Raboo」ではコンテンツの購入によって楽天のポイントが貯まるほか、コンテンツの一部を試し読みできる「チラよみ」機能なども用意されている。サービス開始時には、勝間和代氏や三木谷浩史氏の著作など、初の電子書籍化コンテンツなども用意される予定。
このほか楽天は、「Raboo」の特設販売ページを設け、7月22日より「UT-PB1」の予約販売の受付を開始した。7月末までに予約すると、ポイントが5%付与されるほか、送料も無料となる。楽天では「UT-PB1」のみならず「Raboo」対応端末を順次拡大していく予定だ。

2011年7月22日金曜日

米国内5月までの電子書籍売上高は約306億円で前年同期比で約2.6倍に

http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1107/22/news029.html

Association of American Publishersが発表した2011年1月から5月までの市場統計情報によると、2011年5月時点での電子書籍の売上高は3億8970万ドル(約306億円)で、前年同期比2.6倍。成人向けペーパーバックに次ぐ売上高となった。

米国の出版社業界団体の1つであるAssociation of American Publishersは7月21日(現地時間)、2011年1月から5月までの市場統計情報を発表した。
 発表によると、2011年5月時点での電子書籍の売上高は3億8970万ドル(約306億円※卸売ベース)で、前年同期比2.6倍。ただし、紙書籍を含めた書籍フォーマット全体でみると、1位の成人向けペーパーバックの4億7310万ドル(約372億円)におよばず2位となった。
 AAPは米国の300社以上の大手・中小・学術出版社などが加盟する業界団体。なお、本統計はすべて出版社純売上(卸売)ベースであるため、小売ベースでの金額はさらにこの2倍強程度になっているものと推測される。

米書店大手ボーダーズが完全閉店へ、失敗の原因は何か

http://jp.ibtimes.com/articles/20740/20110720/112349.htm

米書店チェーン2位で、2月に米連邦破産法11条の適用を申請し、再建を目指していたボーダーズが、今秋までに清算されることになった。現在残っている全米399店舗は閉店となり、およそ1万700人の従業員は全員解雇される。多くの人々が、「なぜ?」と問う。彼らが口々に言うのは、「ボーダーズが好きだったのに」だ。

しかし、ある一人のお客が18日に語った言葉が、すべてを表している。デトロイト・フリー・プレスによると、米ミシガン州のヘアスタイリスト、ジョー・ラニアさんは「ボーダーズに行くのが好きだった。子どもをそっと残して、いろいろなものを見てまわるんだ。誰かがボーダーズを買い、救済してくれることを願うよ」と語った。
 ラニアさんは18日、ミシガン州にあるボーダーズ本社に程近い書店で、自己啓発本のコーナーで本を見ていたという。ボーダーズは同日、同社の買い手が見つからず、資産を清算することを発表した。手続きは22日にも始まる予定である。
ラニアさんが語った言葉は、まさにボーダーズが清算・解体に到った原因を物語っている。
 彼のような客は、ボーダーズの大型書店に行くのが好きなのだ。大型書店の中でリラックスしながら、本を眺めることが好きなのだ。ラニアさんは、本を「買う」ことが好きだとは決して言っていない。彼はただ、「いろいろなものを見てまわる」のが好きだと言っただけだ。
 ボーダーズの倒産・清算を大きな視点で見ると、米国からさらに書店がなくなり、雇用も減少することになる。どちらも静観したままではいられない問題だ。
 しかし、ボーダーズは実は5年間も赤字続きだった。お客の多くがラニアさんのようだったからだ。多くの人々は書店へ行き、見てまわり、リラックスするのが好きだった。
 しかし、ボーダーズは公共図書館ではない。本を眺めるだけで買わない客が多ければ、平均2300平米の各店舗を維持することが難しい。
多くのお客にとって、米国の書店とは、本を買う場所というよりも、公園のような場所になっていた。ボーダーズは過去5年間、特にその傾向が見られたと言うわけだ。米国唯一の書店チェーン大手となるバーンズ・アンド・ノーブルや他の書店チェーン、個人経営書店なども、お客が積極的に本を買うように改革を進めなければ、ボーダーズと同じ道をたどることになるだろう。
 これはさびしいことだが、現実なのだ。多くの人々にとって、書店は公園のような、リラックスし眺める場となった。しかし書店を維持するためには、積極的に本を買うことが必要だ。