2011年12月30日金曜日

電子書籍端末、市場が急拡大=タブレットとすみ分け定着か

http://www.asahi.com/international/jiji/JJT201112290055.html
米インターネット通販最大手アマゾン・ドット・コムの「キンドル」などに代表される電子書籍端末の市場が急拡大している。米調査会社IHSアイサプライによると、2011年の世界出荷台数は前年比約2.1倍の2710万台、12年は3710万台に達する見通しだ。アップルの「iPad(アイパッド)」などタブレット型多機能携帯端末の市場拡大が著しい中、専用端末も相次ぐ値下げなどで顧客数を着実に伸ばしているようだ。

アマゾンはタブレット型端末「キンドル・ファイア」の市場投入に伴い、従来型のモノクロ画面の電子書籍端末を最低79ドル(約6200円)に抑えたほか、タッチ画面の低価格端末を拡充したのが奏功し、米年末商戦で販売が急増している。画面のカラー化で先行した米書店大手バーンズ・アンド・ノーブルもタブレット参入に伴い専用端末を最低99ドルに値下げ、市場拡大に寄与している。

米調査会社IDCによると、世界の電子書籍端末市場の8割を米国が占める。コンテンツとなる電子書籍の不足で普及が進まない日本とは対照的に、米国の電子書籍市場は10年に前年比約12倍の規模に達するなど、豊富なコンテンツが端末の伸びを後押ししている。