2011年8月5日金曜日

なぜフェイスブックは電子書籍企業を買収したのか --創業者はアップル出身、高い技術力が注目される

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/17579

ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)最大手の米フェイスブックが、電子書籍の技術を手がける新興企業を買収したことが話題になっている。

フェイスブックが電子書籍の事業に進出するのではという話題で持ち切りだが、実はそうではなさそうで、同社はこの企業の、双方向性に富んだユーザーインターフェース技術をサービスに取り込みたい考えのようだ。

買収したのは、2010年に米サンフランシスコで創業したプッシュポッププレス(Push Pop Press)という企業。

創業者の2人は米アップル出身の技術者で、「アイフォーン(iPhone)」や「アイパッド(iPad)」、マック(マッキントッシュ)の基本ソフト(OS)のユーザーインターフェースなどを手がけていた。

「次世代の電子書籍」と評価される

同社は高い技術力を持っており、今年2月に開催されたあるカンファレンスで突如として注目されたが、それまではまるでステルスモードのように人目に触れずに開発が続けられていたと、フランス通信社(AFP)は伝えている。

第1弾となった作品は、アル・ゴア元米副大統領の著書で、地球温暖化をテーマにした「私たちの選択(Our Choice)」。

ゴア氏自身のナレーションや、図、写真、映像などがふんだんに使われたマルチメディアコンテンツで、アイパッドやアイフォーン向けアプリとしてアップルの モバイルアプリストアで販売されている。

ページ内で指を使って写真を拡大したり、写真の場所を地図上で表示したりできるなど、高い双方向(インタラクティブ)性が特徴で、次世代の電子書籍などと評価されている。

SNS内でコンテンツ事業拡大、グーグルの脅威に

前述のようにフェイスブックは電子書籍事業に乗り出す計画はないという。しかし具体的にどのような目的でこの会社を買収したのかは明らかにしていない。プッシュポッププレスのウェブサイトにも「我々の出版技術とアイデアをフェイスブックに統合する」と説明しているだけだ。

これについて米ニューヨーク・タイムズは、「フェイスブックはここ数年、単なるSNSというよりはエンターテインメントへの展開を推し進めている」とし、「(今回の買収は)十分に理にかなっている」と報じている。

例えば、フェイスブックは今年3月に米ワーナー・ブラザースと提携し、SNS内で映画配信の実験を始めて話題になった。このほか、米ジンガなどのソーシャルゲーム企業がフェイスブック内でサービスを展開しており、ユーザーはここで日々多くの時間を費やしている。

これらエンターテインメント性の高いコンテンツを提供し続けることで、従来の広告収入とは異なる新たな収益源がもたらされるのではないかと記事は伝えている。

今後、コンテンツビジネスを強化していくうえでプッシュポッププレスの技術は大いに役立つのかもしれない。フェイスブックとユーザーを奪い合う米グーグルにとっては無視できない動きと言えそうだ。

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