http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20110926-OYT8T00254.htm
ソニー・楽天 採用有力…国内一本化期待
欧米で電子書籍の事実上の世界標準となっている規格が、10月にも縦書きの日本語にも対応することが24日、分かった。
国内の電子書籍市場は、端末や配信業者間で規格が異なり、普及の障害になっていた。ソニーや楽天など電子書籍の配信大手は標準規格を採用する方針で、世界標準との一本化が進めば、利用者利便の向上が期待できる。一方で国内の出版ビジネスに大変革が起こり、書店などの淘汰(とうた)が進む可能性もある。
ソニーなどが採用するのは、米電子書籍標準化団体「IDPF(国際デジタル出版フォーラム)」が10月中旬に決める「EPUB(イーパブ)3」と呼ばれる最新の規格だ。これに対応したコンテンツ(情報内容)が市場に出てくるのは年末以降とみられる。
イーパブは、米アップルの電子書籍サービスなどで使われ、欧米の標準規格となっている。最新バージョンで、縦書きやルビなど日本語特有の組み方にも対応する。
国内の電子書籍規格は、シャープが2001年、携帯情報端末「ザウルス」向けにサービスを始めた規格「XMDF」と、「ドットブック」の2方式が主流で、互換性がない。このため、どちらかの方式に則した端末を購入すると、もう一方の規格に沿った電子書籍を読むことができない。米アップルなど海外勢も、日本の規格に対応する必要があり、国内の電子書籍の普及を妨げていた。
ソニーは、今後発売する電子書籍端末ではイーパブ対応にもする方針だ。「日本でもイーパブが標準の規格になれば、利用者は閲覧できるコンテンツが増えるメリットがある」(幹部)と説明する。
これに対しシャープは、「過去のコンテンツ資産を今後も読むことができるし、コミックなどの表現ではXMDFの方が優れている」と、自社の規格であるXMDFの優位性を強調している。
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